Winter Concert ACC編
旭川市大雪クリスタルホール音楽堂は、毎年この時期に音楽堂で無料コンサートを開催してくれる。入場無料に加え、出演も無料。今年で確か7年目になる。市内のアマチュア音楽家、団体などから希望を募り、独唱や独奏から中規模アンサンブルまで、様々なアマチュア演奏家が出演する。
旭川室内合唱団(ACC)も「いつかこのホールでコンサートを」と夢見て、過去数回出演してきた。しかし、今回は10月にこの音楽堂でのコンサートを控えての出演であった。
現在取り組んでいるのは、林光先生の合唱劇「鼠たちの伝説」である。公募メンバーを加えて45名で練習を続けている。本番と同じステージでの演奏・上演は、今後の練習の方向性や課題を見いだすのにも大きな意味を持っていた。
前日のリハーサルは30分間。上演時間が約20分で、演技や動きを伴うためステージ上での位置決め等の確認が必要。主催者側にリハの時間延長をお願いしたが「不公平」という理由で却下されてしまった。それなら、ということで30分でのリハーサル。練習会場とは奥行きや幅が異なるので、あらかじめ練習してきた動きや形を、大きめに組み替える必要があった。歌の一部分をカットしながら時間を生み出し、実際に声を出して響きを確認しながらのリハーサル。なんとか30分で終了できた。
通常の合唱演奏ならば、響きの状態を確認したり、曲の練習をしたりのリハーサルだが、何せこのメンバーで初の合唱劇。ステージ上で演技をしながら歌うのはほとんど全員が初めてのこと。歌の出が乱れたり、台詞がばらついたり。そのひとつひとつが今後の課題になっていく。
当日午前のゲネプロを経て午後の本番へ。初めてづくしのメンバーには、少し厳しい言葉も投げかけた。ダメ出しも一カ所や二カ所ではない。本番直前ぎりぎりまでメンバー同士の確認が行われていた。そう。自分たちで確認していけるようになることが最も重要。そういう流れができてきていることはすばらしい。良い舞台にしたいという思いの表れなのだ。「練習は、最後まで厳しくやりましょう。でも、本番は心から楽しみましょう。」という私の言葉に、全員の表情がフワッと明るくなった。
本番はとにかく楽しそうだった。いくつかの失敗もあったが、それは今後の練習への課題として解決できればいい。何よりも、メンバーが「演技しながら歌う」ことにおもしろさを感じ始めた様子。実は表現者として、面白さを知ることが今後に大きな弾みとなる。10月に向けて、楽しみが増えた。
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