練習は、お休み
火曜日が定期練習日の合唱団が練習お休み。練習会場がホールのステージという恵まれた合唱団だが、今夜はそのステージで倉本聰さん作の「谷は眠っていた」の公演がある。観劇に行かれる団員さんも多いため、お休みになった。
実は、今日の「谷は眠っていた」は午後と夜の2公演。午後は中高生向けの芸術鑑賞として。夜は一般向けの有料講演。幸い、午後の公演を我が中学校の全校生徒とともに堪能した。
このホールでは過去にも倉本先生の作品が上演されていて、私も4本目の倉本作品だった。これまで観てきた倉本作品は、社会の問題を正面から扱ったものが多かった。そういう視点は嫌いではないのだが、見終わった後で作者からお説教を食らったような感覚があった。そういうことが繰り返されていたから、今回の作品もある程度の覚悟をしていたのだが・・・。
富良野塾の黎明期を中心にして描いた物語は、夢や希望を胸に富良野に集まってきた若者たちの「こんなはずじゃなかった日々」を連ねていく。役者や脚本家を目指して集まったのに、生活することをゼロからやり直していかなければならない。そんな若者たちの葛藤を描きつつ、彼らが自分でその意味をつかみ取っていく姿がストレートに表現される。
役者や脚本家になることは、まず「人間として確かに生きていること」なのだという強いメッセージは、とても共感できる。私も音楽表現をしていく中で、同じようなことを感じることが多い。人間が生き物として生きている実感を得ていないと、音楽でも芝居でも、本物の表現は出てこないということ。その通りなのだ。
練習は、お休みだった。しかし、少し感覚が鈍くなりかけていた私自身の中で、目が開かれるような感覚があった。良い作品だった。
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